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Research Report - School of Information Science : ISSN 0918-7553 >
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http://hdl.handle.net/10119/8396
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タイトル: | 超並列システムの将来像と課題 |
著者: | 井口, 寧 |
発行日: | 2001-12-13 |
出版者: | 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科 |
誌名: | Research report (School of Information Science, Japan Advanced Institute of Science and Technology) |
巻: | IS-RR-2001-028 |
開始ページ: | 1 |
終了ページ: | 53 |
抄録: | 大学における高度な教育研究活動を支援する情報環境を構築することは,情報科学センターにおいて非常に重要な役割の一つである。実用システムとして構築する場合は,既存の計算機システムを組み合わせて,必要とされる情報環境を提供する。一方で,将来にわたる大学の教育研究活動を支援するために,将来望まれる情報環境整備に必要な技術要素の研究開発もまた情報科学センターにとって重要な課題である。本論文では,北陸先端科学技術大学院大学情報科学センターの超並列計算サーバを通じて,学術目的の情報科学センターが将来提供すべき超高速計算サーバに必要とされる技術とその解決方法について検討する。最初に同センターにこれまで導入された超並列システムについて検討し,これらのシステムの特徴,利点,課題となっている点について議論する。同センターの超並列システムを用いて,相互結合網の通信性能がシステム全体の性能に与える影響について調べたところ,PE間通信のバンド幅が重要であり,特に通信遅延がシステム全体に大きく影響することが分かった。相互結合網のトポロジについて検討したところ,同センターが導入しているような二次元や三次元のトーラス結合網が科学技術計算に適していることが示された。三次元トーラス網のシステムは同センターで既に稼働しており,高い計算性能を有していることが示されているが,将来超高速計算サーバとなり得る数百万のプロセッサを有するシステムへの拡張のためには,再帰的な結合網が有効であることが分かった。再帰的なトーラス網として「再帰シフトトーラス相互結合網」について詳しく議論した結果,本相互結合網は従来の相互結合網と遜色ない通信性能を有しながら,非常に高い拡張性があることが分かった。また,実装手法について議論し,システム全体の高速化のためには,システムを高度に集積することが可能な三次元実装が重要であることを示した。三次元実装では放熱が重要な課題であるが,放熱を考慮して予備PEを選択する「WSIスタックのヒューリスティック配置方式」を用いることにより,ウェーハスタックのスタック内最高温度を大幅に冷却できることが分かった。これらの知見を踏まえて,情報科学センターで提供すべき,将来の超高速計算サーバを実現するための課題の解決への見通しを述べた。 |
URI: | http://hdl.handle.net/10119/8396 |
資料タイプ: | publisher |
出現コレクション: | IS-RR-2001
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IS-RR-2001-028.pdf | | 10406Kb | Adobe PDF | 見る/開く |
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